アパレル業界の情報管理システム Web-EDI「TOAS」

STORY

TOAS誕生ストーリー

入荷・納品情報共有システム「TOAS」は、
豊田通商と東計電算の
共同開発プロジェクトから生まれました。
豊田通商 櫻田氏と東計電算 宮下氏に、
TOASが誕生するまでのストーリーを伺いました。

目の前にあることを少しずつ改善する

物流×システムの組み合わせのソリューションとしては、多くはWMS(倉庫管理システム)を導入した物流センター内の管理・オペレーションの効率化と標準化の例が多く、弊社でもそのサポートに長年携わってきましたが、御社で長年取り組まれているシステム活用の経緯を教えてください。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

私たちは、長くに渡りアパレル企業様の物流オペレーションのサポートを展開し、その中でWMS導入による現場管理をしてきましたが、「商社」としての機能を持つ当社では、荷主様の「調達」のサポートも続けてきました。

調達ということは、商品の仕入業務ですか?

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

はい、商品の仕入れを当社が担っております。各サプライヤー様(仕入先企業)との窓口になり、納品調整業務の一本化を行っています。サプライヤー様との納品調整のやり取りは、メール・電話等のアナログな方法でしたが、何百社にも渡るサプライヤー様・更に発注も複数に分かれ・SKUも膨大となると、この「調整」業務は当社にとってもですが、なによりお客様にとってかなりの負担になっていました。当社は約20年に渡り、システムを通じてお客様の発注管理、納品調整業務の効率化を実現して参りました。

量が多く捌き切れない、少し前にやり取りした情報をすぐに探せない、連絡が漏れても気が付けないといった業務のわい雑さが課題なんですね。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

おまけに納期変更も頻繁に起きますしね。なので、そのやり取りをWEB上に集約して、誰でもいつでも見たい情報がすぐに見れる状態にしようという発想で、開発をしたのがWeb-EDIシステム「TOAS」の前身になるシステムです。

お客様、サプライヤーはTOAS上で発注情報の確認ができ、それまでアナログなやりとりで手間がかかっていた納品・納期情報の連絡を、システム上で数量と納品日を入力するだけで完結できるようになりました。

昨今キーワードになっているDXの先駆けですね。今回の「TOAS」の開発を通じ、意識されたことを教えてください。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

お客様、サプライヤー様が更に業務効率化を実現できるツールとする事です。

例えば、経理伝票はシステム上の情報に基づき全て自動発行される機能を付加しました。これによりサプライヤー様の伝票作成業務の削減とともに、お客様の経理業務の工数低減にも寄与しています。またシステム上の情報に基づいた正確な伝票が起票されるという利点もあります。

サプライヤーの担当者様からも業務が楽になったと好評いただいています。

アパレル企業様の調達、納品管理、経理業務は非常に煩雑ですからね。尚且つ一つの見逃し、ミスが大きなトラブルに発展してしまう。私自身、WMSの本番稼動までに間に合わせなければいけないハードウェアの納品が自身の連絡漏れによって間に合わなくなるかもしれない状態になった経験がありますが、今思い返しても肝が冷えます。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

このTOASを荷主企業様に導入いただくことで、まずは情報管理にかけている膨大な時間と連絡漏れによるミスを減らし、”脱属人化”したオペレーションを組み立てられます。サプライヤー様・物流センターを含むステークホルダー全体の業務DX化に寄与します。その土台を作った上で、TOASに集約した情報を活用する企画も進めています。

どんな活用ですか?

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

システムの情報活用による、ソリューション機能の付加です。

物流センターからの出荷・店舗やECの販売情報のデータと掛け合わせれば、どんな分類の商品がどの時期にどれだけ売れたかの分析に活用できそうですね。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

当社でも、既にその情報分析は始めています。予測と結果の答え合わせをして発注の適正化、店舗配分の適正化といったソリューション機能の付加にチャレンジしています。試行錯誤の上ですが、少しづつ課題が見えてきています。また販売予測に基づいた発注点の管理、及び在庫予測を自働化する機能も当社の事業の中で実験的に運用しています。これにより需要予測に集中し、発注管理、在庫管理の手間を省けるとともに、在庫の適正化にも寄与する見込みです。

これらが実現されればお客様の在庫の適正化、延いてはキャッシュフローの改善等に貢献できると考えます。各情報を吸い上げて繋げる部分において、このTOASを中心に展開できるのではないかと考えています。

アパレル業界は特にですが、今過剰在庫を抱えて財務が悪化したり、廃棄が増えてしまっているのは業界の大きな問題点なので、そこにメスを入れられますね。

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東計電算
宮下

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豊田通商
櫻田

アパレル業界の孕む過剰在庫、大量廃棄の現状は解決しなければならい社会課題です。持続可能な社会への貢献、そして誰もが気兼ねなくファッションを楽しめる未来のため、お客様とともに、出来ることから少しずつ取り組んでいきたいと思います。TOASをこれからの時代に欠かせないITインフラとして成長させて、産業全体のサスティナビリティ向上に貢献させられるようにしたいと思っています。

ライフスタイル本部
サステナブルファッション部
コンシューマープロダクツグループ
グループリーダー
櫻田 剛博

物流システム営業部
システム開発1課
課長
宮下 佳国

<豊田通商/サスティナビリティへの
取り組みについてはコチラ↓>

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